
小さいうちから、かがくに触れられるいいものってないかなー?



それなら科学絵本がおすすめだよ。それに月刊絵本なら安くて続けやすいよ。
子供に小さいうちから科学的な思考を身に着けてほしい、そんな思いをお持ちの方に月に一冊科学的な絵本が届く、月刊科学絵本をオススメします。
科学絵本とは、写真や絵によって科学の基本的な概念を伝え、自然や社会への興味関心を養うのにぴったりな絵本のことです。
現在月刊科学絵本として取り扱いのある6社8種類について、実際に読んで気づいた特徴や雰囲気(レビュー)、個人での購入方法についてまとめました。
是非お子さんにあったものを選んであげて下さいね。
月刊科学絵本 6社9種類
月刊科学絵本を取り扱っている出版社とシリーズ名は以下のとおりです。
- 福音館書店(ちいさなかがくのとも・かがくのとも)
- 世界文化社(ワンダーしぜんランド)
- フレーベル館(しぜん キンダーブック)
- チャイルド本社(サンチャイルドビッグサイエンス・なぜなぜはっけんクイズ絵本・なんでもサイエンス)
- Gakken(がっけんのかがくえほん)
- ひかりのくに株式会社(こどもとしぜん)
※なぜなぜはっけんクイズ絵本以外の8種類について解説しています。
福音館書店「ちいさなかがくのとも」


写真:左 「ちいさくても できたぁ!」いとうせつこ・文 進藤恵子・絵
右 「てんとうむし みつけた」岡島秀治・文 稲田務・絵
- 物語絵本として読み聞かせに(1歳過ぎから読める長さ)
- 科学への興味の種を植えたい方に
『ちいさなかがくのとも』
1つの物語として絵で書かれた科学絵本になります。
他の月刊絵本とは違い、科学への興味を抱かせるスタートブックのような存在の絵本です。
ちいさなかがくのともは、1つのもの「例えばセミの一生」を説明するということあまりないです。
「よく聞いてみて、セミによって鳴き声が違うよね、不思議だね」や「カタツムリの渦巻きって面白いよね、他にも渦を巻いているのや、円になっているものをさがしてみよう」、と子どもたちの日常にある科学へつながる小さな発見を一緒に見つけ、子供に寄り添いその感性を大切に育んでくれるような絵本になっています。
写真では見開き2ページくらいで終わってしまう話も、1つ1つとても丁寧に語られ1冊の物語となっています。
推奨年齢は3歳からとなっていますが、物語形式で話も短く(読み聞かせると1分〜3分くらい)、それよりも小さい年齢から読み聞かせ絵本として取り入れやいです。
実際に我が家では1歳少し過ぎた頃から読み聞かせに使用し、科学の芽を育んでいます。
身近なものが題材になっているからか娘へのウケも良く、何回も読み聞かせをせがまれています。
ちいさなかがくのともで、セミの鳴き声を真似て読み聞かせをしていたからか、初めてセミを見た時に、指をさして「ミーンミーン」と言っていたので、絵本から学んでいるなぁと関心しました。
推奨年齢 | 3歳〜5歳 |
値段 | 440円 |
個人購入時の送料/月 | 145円(Fujisan.co.jpで購入時) |
製本 | ソフトカバー |
大きさ | 縦20×横23 か 縦23×横20の2タイプ |
ページ数 | 24P |
仕掛けの有無 | 無 |
備考 | カタカナに仮名は無し |
〈購読方法〉
- 雑誌のオンライン書店 Fujisan
- 最寄りのこどものとも社
福音館書店「かがくのとも」


写真:「せが↑のびる」やぎゅうげんいちろう・作
- 物語絵本として読み聞かせに
- 1つの物語としてじっくり味わいたい
『かがくのとも』
こちらも、1つの物語として絵で書かれた科学絵本になります(極稀に写真を使っていますが、形式は物語形式です。)
「ちいさなかがくのとも」とは違い、小さな発見をみつけるのではなく、はさみむしの一生や、てんとう虫とアブラムシの関係などを、1つのテーマとして詳しく説明しているかたちになります。
物語として書かれているので、すんなり頭に入ってくる感じがします。
こちらも写真だと見開き数ページで終わるところを、物語として28Pにまとめて書いているので、じっくりと楽しめます。
読み聞かせをすると、大体どの本も3分〜5分くらいで読める長さとなっており、読み聞かせ絵本としてもおすすめです。
絵だとあまり細かなことが分からないんじゃない?写真のほうがいいんじゃない?
と思われる方もいらっしゃるとおもうのですが、意外と絵で書かれていたほうが目につくというか、発見しやすいものもあります。
例えば、土の中に張り巡らされた植物の根や、1つ1つ丁寧に書き込まれた花をみて、1つの花だと思っていたものが、実は1つ1つの花が寄り集まって出来た花(花びらだと思っているのが1つの花)だと気づくことができたりします。
ちなみに、毎月描かれている作家さんが違うので、月ごとに違う絵とストーリー構成も飽きが来ずに楽しめるポイントです。
推奨年齢 | 5歳〜6歳 |
値段 | 440円 |
個人購入時の送料/月 | 145円(Fujisan.co.jpで購入時) |
製本 | ソフトカバー |
大きさ | 縦25×横23 |
ページ数 | 28P |
仕掛けの有無 | 無 |
備考 | カタカナに仮名は無し |
〈購読方法〉
- 雑誌のオンライン書店 Fujisan
- 最寄りのこどものとも社
世界文化社「ワンダーしぜんランド」


写真:ワンダーしぜんランド「めが でて きたよ!」
- 絵本に参加して楽しみたい
- 親子で楽しみたい
『ワンダーしぜんランド』
主に写真を用いた科学絵本です。必要に応じてイラストで説明されています。
「ワンダーしぜんランド」は、「トマトの花ってどんなのだろう、一緒に調べてみようよっ」という、子供を本の中に引き込み一緒に発見していくという姿勢です。
クイズ形式のページや、紙面での説明文が、「〜するよ。〜だね。」という語りかけの言葉を使っており、お子さんがその絵本の世界に入っていけるようになっています。
他にも、ワンダーしぜんランドを読む子と同じくらいの子供の写真が随所に使ってあり、その子供が、吹き出しで話していたりと、より親近感が湧く作りになっています。
お子さんの理解が深まるような言葉かけができるように、必要ページには大人からお子さんへの言葉かけとして、例えば【ことばかけ】「オスとメスの違いはお腹をみるとわかるね」(2018年8月のザリガニ編)などが記載されています。
(漢字で書かれているので大人の方に読んでもらう必要があります。)
この【ことばかけ】によって、「ふーん」で終わっていたことが、「そっか、そういうことか!」と発見へとつながります。
また、各該当ページには、先生おうちの方へという詳しく書かれた説明書きがあるので、大人の方も楽しめます。
(こちらは、大人向けに漢字で書かれているので、お子さんに読み聞かせしてあげるといいと思います。)
他の月刊絵本と違ってちょっと嬉しいのは、4月号に特別付録として首から下げられるハンディタイプのしぜんずかんがついてくることです。
図鑑を持って外に出かけると、その場で調べられるので、子供の好奇心を伸ばすのにいいです。←16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ [ 瀧靖之 ]の受け売りですが。
せっかく科学絵本で科学への興味を広げているので、そのアンテナを伸ばしてあげたいなぁという気持ちを上手くついてくれている付録だと思います。
他にも月によってはパノラマ図鑑というポスタータイプの図鑑がついてくる時があり、これも目につくところに貼ってあげると好奇心を伸ばせそうな気がします。
ちなみに、年度の途中でも、Fujisan.co.jpで、4月からの定期購読を申し込むとついてくるので、いまからでも間に合います。
基本的には季節にあったテーマが1月に1つ選ばれており、季節に関係ないテーマでも最後から2P目には、季節のしゃしんかんという、季節にあった写真とその補足説明がされているので、季節を感じる事ができます。
推奨年齢4歳からとしていますが、写真を見て〇〇だねーという楽しみ方であれば、1歳半くらいからでも楽しめます。
我が家では1歳4ヶ月から子供の目につくところにおいており、引っ張り出しては、自分でめくって見ていました。
推奨年齢 | 4歳〜5歳 |
値段 | 460円 |
個人購入時の送料/月 | 150円(Fujisan.co.jpで購入時) |
製本 | ソフトカバー |
大きさ | 縦27.4×横24.4 |
ページ数 | 26P(最後の1Pは先生お家の方へと編集後記なので実質25P) |
仕掛けの有無 | 観音開きページあり(月によってパノラマ図鑑というポスター付き(65×27.4)) |
備考 | カタカナに仮名付き・表紙は抗菌加工 |
〈購読方法〉
フレーベル館「しぜん-キンダーブック-」


- 一人でじっくり読みたい
- ハードカバーで末永く手元においておきたい
『しぜん-キンダーブック-』
月刊科学絵本の中で唯一のハードカバータイプ。(チャイルド社のなぜなぜクイズ絵本は除く)
本棚に入れていても背表紙がしっかりしているので、すぐに見たい絵本が見つかります。
1月に1つテーマが選ばれ、主に写真を用いて説明されていますが、必要に応じてイラストでも説明があります。
「しぜん-キンダーブック-」は、誌面での説明が、「〇〇でしょうか?」や「ですます」調で書かれており、小学校の理科の教科書のようなイメージで、内容もいいので実際に小学生になっても使えそうです。
個人的な感想として、文字と写真や絵のバランスが、月刊科学絵本の中で(「かがくのとも、ちいさなかがくのとも」をのぞく)一番良く、読みやすく勉強しやすいです。
公式ホームページを見ると小学生や大人の方でのファンが多いようで、それも納得できる絵本です。
「ワンダーしぜんランド」では、該当ページに大人の方向けの枠があったのですが、「しぜん-キンダーブック-」では最後の1ページにまとめて詳しく書いてあります。
こどもの理解を手助けするような言葉掛けは、ページの一番下に顔のマークが有り、そこに吹き出しとして書かれています。(子供でも読めるひらがなで書かれています。)
ちなみに、2019度から表紙のデザインが一新されてオシャレになりました。
それまでのものも、部分的にぷっくりした加工(エナメル加工)などがありとても工夫されていたのですが、少しレトロな感じが漂っていたので、新しいデザインにされてより手に取りやすくなりました。
こちらも、推奨年齢4歳からとしていますが、写真を見て〇〇だねーという楽しみ方であれば、1歳半くらいからでも楽しめます。
我が家では1歳4ヶ月から子供の目につくところにおいており、引っ張り出しては、自分でめくって見ています。
推奨年齢 | 4歳〜6歳 |
値段 | 480円 |
個人購入時の送料/月 | 240円 |
製本 | ハードカバー |
大きさ | 縦26.4×横21 |
ページ数 | 28P |
仕掛けの有無 | 観音開きページあり |
備考 | カタカナに仮名付き |
〈購読方法〉
チャイルド本社「サンチャイルドビッグサイエンス」


- ワイドな画面で楽しみたい
『サンチャイルドビッグサイエンス』
主に写真を用いた科学絵本です。必要に応じてイラストで説明されています。
「サンチャイルドビッグサイエンス」の売りは、なんと言っても見開き60センチというワイドな画面で、迫力ある写真が見られるところです。
折り込んであるページを広げると、より迫力ある写真が見られるように工夫がしてあります。
こちらも、紙面での説明文が、「〜するよ。〜だね。」という語りかけの言葉を使っており、お子さんがその絵本の世界に入っていけるようになっています。
個人的な感覚としては他の出版社の科学絵本と比べると、写真がメインで、子供向けの言葉の説明が少ない様な気がします。(誌面が大きいぶんそう感じるのかもしれませんが)
逆に、各該当ページにある、先生おうちの方へという説明書きは詳しいので、こちらも一緒に読み聞かせてあげるのがいいのかなぁと思います。
他の月刊絵本と違い、年に3回関連動画の配信があります。
ちなみに、子供への言葉がけや編集後記、後書きなどについては記載はありません。
こちらも、1歳4か月くらいから目に見えるところにおいているのですが、写真が大きいぶん目を引くようでめくって楽しんでいました。
推奨年齢 | 3歳〜5歳 |
値段 | 450円 |
個人購入時の送料/月 | 150円(月800円以上注文時は無料) |
製本 | ソフトカバー |
大きさ | 縦25.7×横29.7 |
ページ数 | 26P(公式ホームページでは表紙も合わせて28P) |
仕掛けの有無 | 観音開きページあり |
備考 | カタカナに仮名付き |
〈購読方法〉
- 出版社への定期購読申込み(2月から)
チャイルド本社「なんでもサイエンス」


写真:なんでもサイエンス「ライオンのあかちゃん」
- コンパクトに人気のシリーズを読みたい
『なんでもサイエンス』
主に写真を用いた科学絵本です。必要に応じてイラストで説明されています。
こちらはサンチャイルドビッグサイエンスから生まれた傑作をコンパクトにやさしいハードカバーで再販したものになります。
日本図書館協会、全国学校図書館協議会、日本子どもの本研究会に選定された図書が多く、市販されたものも含まれており、Amazonなで購入すると1300円〜1400円ほどするものもあります。
個人的な感覚としては小型化され、写真と文字のバランスが良くなり(文字数も多くない)、子供を膝に乗せて読みやすくなったので、写真の科学絵本で、1歳〜2歳くらいからの読み聞かせに使用したい方にはこちらをおすすめします。
こちらも、子供への言葉がけや、編集後記、後書きなどはありませんが、各該当ページにある、先生おうちの方へという説明書きはページ下に詳しくかかれているので、こちらも一緒に読み聞かせてあげるのがいいのかなぁと思います。


写真のように表紙が厚紙でできており、ソフトカバータイプのものより少し丈夫になっています。
推奨年齢 | 3歳〜6歳 |
値段 | 600円 |
個人購入時の送料/月 | 150円(月800円以上注文時は無料)(出版社直接申し込み) 150円(Fujisanで申込時) |
製本 | やさしいハードカバー |
大きさ | 縦21×横24 |
ページ数 | 26P(公式ホームページでは表紙も合わせて28P) |
仕掛けの有無 | – |
備考 | カタカナに仮名付き |
〈購読方法〉
今年の定期購読申込みは2月から
ただし、雑誌のオンライン書店 Fujisan.co.jpではいつでも申し込みOK
個人購入NG
保育園や幼稚園を通しての購入しかできないので通われてない方には紹介だけになってしまいますが、よろしければ続きもお読み下さい。
Gakken「がっけんのかがくえほん」


写真:かんきょうかがくえほん「どうしておなかがへるのかな?」
- 体験して学びたい
『がっけんのかがくえほん』
主に写真を用いた科学絵本です。必要に応じてイラストで説明されています。1月に1テーマです。
各ページに、【ヒント】や【ちょっとメモ】の項目があり、詳しい説明や、どういうことを学んでほしいかなど、子どもの学びをアシストするような内容が大人向けに書いてあります。
【ヒント】も【ちょっとメモ】、大人の方が、詳しく知って納得するもの、というよりかは、子どもの学びを促進するようなヒントに近いです。さすがGakkenです。
実際に映像を見たほうがより理解できるものに関しては、誌面にQRコードが書いてあり、映像でも見ることが出来ますし、実際に体験してもらったほうが学べるものは、印刷して楽しめるようにそのWebページが記載してあります。
最後のページには、先生お家の方へや、今月の狙い、おすすめ体験などのちょっとしたコラムになっています。
マメな大人の方がいらっしゃるのであれば、一緒に映像を見たり、印刷してあげたりと学べるのでおすすめです。
推奨年齢 | 4歳〜5歳 |
値段 | 430円 |
製本 | ソフトカバー |
大きさ | 縦25.2×横24 |
ページ数 | 26P |
仕掛けの有無 | -(月によっては学べる付録付き) |
備考 | カタカナに仮名付き 一人に一つ空気実験セットがついてくる |



Gakkenの科学絵本と体験キットの定期購読「たいけんポケット」もおすすめですよ♪
ひかりのくに株式会社「こどもとしぜん」


写真:こどもとしぜん「おもちはどうやってできるの?」
- いろんな事をちょっとずつ楽しみたい
『こどもとしぜん』
主に写真を用いた科学絵本です。必要に応じてイラストで説明されています。
他の月刊絵本と違い1月に1テーマということではなく、総合科学絵本という形で、毎月その月にあった『自然』と、『生き物』、『食べ物』、『体』などを取り扱っています。
一冊で色々なテーマを扱っているので、内容としては他の月刊絵本に比べてダイジェスト版というような、最低限なところを書いている形になるので、ちょっとずつ知りたい方、これをきっかけに興味のあるものをみつけたい方むきです。
最後2P目には、「こどもとしぜん」をより楽しめるように、それぞれのテーマごとに使い方や、ヒントなどが書いてあります。
また、各該当ページには、【ねらい】や【先生・お家の方へ】のメッセージ付きです。
こちらも、紙面での説明文が、「〜するよ。〜だね。」という語りかけの言葉を使っており、お子さんがその絵本の世界に入っていけるようになっています。
推奨年齢 | 4歳〜5歳 |
値段 | 440円 |
製本 | ソフトカバー |
大きさ | 縦27.3×横25.8 |
ページ数 | 26P(公式ホームページは表紙も入れて28P) |
仕掛けの有無 | 毎月シール遊びページ有り |
備考 | カタカナに仮名付き |
まとめ


- 読み聞かせしたい→福音館書店の「ちいさなかがくのとも・かがくのとも」
- じっくり一人で学びたい→フレーベル館の「しぜん キンダーブック」
- とりあえず、かがくに興味を持ってもらいたい→世界文化社の「ワンダーしぜんランド」
- ワイドな画面⇒サンチャイルドビッグサイエンス
- コンパクトがいい⇒なんでもサイエンス
- 体験しながら学びたい⇒がっけんのかがくえほん
- 科学的なことをちょっとずつしりたい⇒こどもとしぜん
月刊科学絵本は、写真入りのカラーにもかかわらず、お手頃な値段で、続けやすく、定期購読しやすいのでおすすめです。
どれも楽しいものなので、お子さんにあったものや、どの様に親子で使うかで選んであげて下さいね。